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Directorプロフィール

Director 生田図南(となみ)自己紹介
 

図南の意味 《「荘子」逍遥遊より。 想像上の巨鳥、鵬 (ほう) が 遥か南方に向かって飛び立とうとする意から》南に発展しようと すること。大事業を計画すること。

私がタイ、シラチャに歯科医院を開設した目的について
 

1、歯周内科治療の普及

私は日本の超過疎地である熊本の天草というところで歯科医院を開業しています。天草の生田歯科医院では約半数が定期検診の患者さんです。歯の治療をするよりも、虫歯にならないように歯周病にならないようにという予防が中心でおいでになる患者さんが多いのです。そして、そのほとんどが50歳~60歳以上の患者さんばかりです。

最初、歯周病の治療に取り組み始めたときには、なかなか磨いていただけず、歯磨きの指導よりも早く歯を抜いて入れ歯を入れて欲しいという患者さんが多かったのです。そのような患者さんに歯周病を理解していただくために、位相差顕微鏡で歯周病の本当の原因を確認し、お薬を使って歯周病菌を減らすことでほとんど痛みを感じず、早く楽に歯周病が劇的に改善する方法(歯周内科治療)を確立しました。その結果、多くの患者さんが歯周内科治療を受けていただき綺麗な口腔になり定期検診においでになるようになりました。

1998年からこの治療を歯科医師に講演し始め、現在約4200名の歯科医師に直接お伝えしています。現在、そのうちの2024名(2016年10月現在)の歯科医師が一般社団法人国際歯周内科学研究会(2001年設立)の会員として登録していただいています。

一般社団法人国際歯周内科学研究会の目的の一つに歯周内科治療を海外に普及するという目的があります。2014年から候補地を探して東南アジア諸国を訪問し、2015年の5月にシラチャのイオンモールでのお話をいただき、開業地をシラチャに決めました。構想2年で念願の歯科医院の開設となりました。

シラチャを拠点として、タイ全土にそしてアセアン諸国に歯周内科治療を展開していきたいと思います。

2、新しい矯正治療の考え方の普及

シラチャには多くの子供さんがご家族と一緒に来ていらっしゃいます。

一部の子供さんのお口を見せていただきましたがお口が非常に狭いと感じます。日本の子供達に特徴的な状況はどんどんお口が狭くなり、歯が並ばない子供が増えているということです。学校健診でも本当に危機的な状況で約8割の子供たちのお口が狭いのです。

お口が狭いと歯が並ばないどころか呼吸が悪くなり、慢性的に酸素不足の状況に陥ります。そうなると正常な発育ができなくなるのです。

矯正は5~6歳から高校生ぐらいまでかかることがあります。シラチャの日本人の子供さんはずっとシラチャにいるわけではなく日本に帰国されることを前提に考える必要があります。早期に矯正を始めないと手遅れの場合もあり、その見極めをしたいと思います。

さて、日本では、新しい矯正の方法が開発されています。それはRAMPAといいますが、この新しい矯正の概念をアセアン諸国に広めることもSrirachaIDOの目的です。

プロフィール

1955年(昭和30年)6月19日生
1981年 福岡県立九州歯科大学卒業
1981年 福岡県志免歯科医院勤務
1984年 天草市久々山歯科医院勤務
1984年 河浦町宮野河内にて開業
2004年 河浦町白木河内にて移転開業 医療法人社団南生会 生田歯科医院
2012年 歯周病菌のリアルタイムPCRによる検査施設 Microexam社設立 代表取締役
2015年 タイ歯科医院開設のための日本法人MSS社設立 代表取締役

役職
1997年~2000年 熊本県歯科医師会 広報委員長
2001年~ 一般社団法人 国際歯周内科学研究会 代表理事・会長
2005年~ 日本口腔感染症学会常務理事
2009年  米国インディアナ大学フェロー取得
2012年  一般社団法人 国際歯周内科学研究会 顧問
2012年  歯学博士取得 日本大学歯学部
2012年  第21回日本口腔感染症学会総会・学術大会 大会長 於:熊本県歯科医師会館
2014年  一般社団法人 国際歯周内科学研究会 常務理事
2016年  厚生労働省「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」の新たなワーキンググループとして発足した「高齢者の保健事業のあり方検討WG」の作業チーム員

主な著書
1994年 5月号
実践歯学ライブラリー 消毒・滅菌コスト 歯科医院における経営バランス稲岡勲共著 デンタルダイヤモンド社

2003年 3月4月号
スペシャル・シンポジウム 口腔内微生物叢と除菌療法を検討する①② カンジダをどう捉えるか 鴨井久一+山本共夫+市川哲雄+前田伸子+生田図南共著デンタルダイヤモンド社

2005年
私の生田歯科医院 私の臨床私の経営 デンタルダイヤモンド社

2005年
チェアーサイドの消毒・滅菌ライフラインガイドブック 院内感染対策からインプラントまで 井上秀人 生田図南共著 デンタルダイヤモンド社

2013年
月刊 生田図南 デンタルダイヤモンド社

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レポート 2018/08/09

生田セミナー20周年経営フェア、開催される

WHITE CROSS編集部
7月22日、都内の御茶ノ水ソラシティにおいて「生田セミナー20周年記念 経営フェア」が開催された。1998年にコースがスタートした同セミナーは、一般社団法人国際歯周内科学研究会へと組織発展し、現在では会員数2,000名を超える大規模な団体だ。主宰の生田図南先生を囲みながら今後10年の歯科界を占う講演会に注目が集まった。本稿では、セミナーと祝賀パーティーの様子を報告したい。


生田セミナー経営フェア 講演の部


福重真佐子先生『初期の生田セミナーで倒産寸前からV字回復した歯科医院のその後』

初代でも、女性でも、体が弱くてもできたのが、ゆるふわ歯科医院経営です
トップバッターの福重真佐子先生は、冒頭冗談を交えながらそのように語る。

しかしその語感とは裏腹に、自らやスタッフの特性を活かした職場づくりを紹介。主宰の生田先生との出会いによって滅菌や予防歯科をベースとした歯科医院を目指したことが人生の転機だったという。

今後の歯科医院経営への示唆として、やみくもな努力の前にまず置かれているルールを理解すること、大規模化が不可避の時代が到来すること、情報のハブに身を置き、まず自分が人に与えていくことなどの重要性を強調された。


武藤直広先生『生田セミナーを受講して〜医院の成長、継承、移転開業〜』

生田セミナーとの出会いは、部活の先輩の医院で見た位相差顕微鏡の衝撃でした

武藤直広先生は、名古屋市と豊田市の間に位置する住宅地で開業している。

11年前にチェア3台レセプト枚数370枚だったクリニックを承継し、そこからどのようにして医院を発展させたのか、その歩みを経営データとともに解説された。承継後まず取り組んだのは滅菌感染対策だったという。その後、予約枠の標準化やメンテナンスシステムの改善(コンセプトはまた来たくなるメンテナンス/結果の出るメンテナンス)、リコールシステムの改善などに取り組んだ。最近では、「地域の人が集う」「情報発信基地」をテーマに移転開業したばかりだ。地域に医院を開放するなどの取り組みが画期的で、受講者の感嘆を呼んだ。


河内洋順先生『医院継承後の大幅成長に生田セミナーをどう活かしたか』

先祖代々から歴史を繋いでいくことは、選ばれた継承者しかできません
河内洋順先生は、義父のクリニックをリニューアルし、承継・発展させた経験をもつ。医院を取り巻く環境とその道のりについて、問題点とその解決策を多数紹介。医院に通う患者さんや親御さんに歯科衛生士学校を勧めるつながり採用や、医院が求める人材を発信することの重要性について語られた。また、自身が経験した事業継承について、継承するメリット・デメリットやベストなタイミング、継承を成功させるために翁先生と若先生に必要な事柄を整理して紹介された。


生田図南先生『生田セミナーの20年とこれからの歯科』

生田セミナー主宰の生田図南先生は、熊本県天草市で開業するかたわら、一般社団法人国際歯周内科学研究会の常務理事、厚生労働省「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」のワーキンググループの構成員、タイでの歯科医院開設など、多岐にわたる活動を行っている。今回、「10年後の歯科医療界を予測する」をテーマに登壇。日本で起こること、一般企業で起こること、歯科医療界で起こることを、様々なデータを紐解きながら解説された。人口減少フェーズにある日本は大きな変化が見込まれるものの、歯科医療の果たすべき役割は拡大するため、対応した歯科医師の未来は非常に明るいと生田先生は話す。人材確保や他職種連携などの対策を行った上で、従来の形態回復から機能回復へと診療スタイルを変え、高経費型から低経費型へシフトすることが重要なようだ。また、これからのトレンド治療として、呼吸を考えた口腔育成、摂食嚥下指導ができる訪問歯科診療、施設在宅患者の歯周病治療を紹介。

最後に、イギリスの自然科学者、ダーウィンの言葉を引用して締めくくられた。

最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である

20周年記念祝賀パーティー


開会の挨拶をする代表理事の津島克正先生

講演会の後は、生田セミナー20周年記念を祝してパーティーが催された。

来賓として、元厚生労働省大臣の藤本孝雄氏、前日本歯科医学会会長の江藤一洋氏が祝辞の挨拶を述べられた。


立食形式でパーティーが行われた


生田先生や研究会のこれまでの歴史を振り返るムービーが上映

パーティーに先立ち、生田先生のこれまでの歩みや、同会の取り組みをまとめたムービーが上映。会場の笑いと感動を誘った。

また、余興として理事のメンバーが中心となり歌を披露。会場は終始和やかでアットホームな雰囲気に包まれていたのが印象的である。


答辞を述べる生田図南先生

素晴らしいメンバーに囲まれながら、今まで頑張ってきて本当に良かったです。日本の医療費・介護費を下げることができるのは歯科だけ。30年後、40年後に向けて歯科医師人生を楽しみたいと思います。


展示エリア


生田セミナーや研究会のこれまでを振り返る写真やポスターが展示


企業出展


企業出展

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同会は受講者総数が4,000名を超える歴史ある団体である。

生田図南先生の人柄や先見性に惹かれたアットホームなメンバーによって成り立っていることがうかがわれた。

「滅菌は愛である」

その言葉に代表されるように、常に患者さんを見ながら、変化を恐れず時代をつかむことがこれからの歯科医院経営で大事なことなのであろう。

WHITE CROSS編集部

<関連リンク>
生田歯科医院

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